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市長のくき☆ぶら訪問「株式会社サン精密化工研究所」

更新日:2024年4月1日

問い合わせ先:シティセールス課マーケティング係

梅田市長が、令和3年7月29日(木曜)に、株式会社サン精密化工研究所を訪問しました。

-これまでの会社の沿革を。

 1963年、精密小型機械部品としてプラスチックの歯車を世に出そうと、東京都板橋区で創業しました。1975年に本社機能を久喜市に移転し、その2年後、ソニー株式会社さんとの取引が始まったことが、売り上げを伸ばす転機となりました。さらに9年後には、市内の清久工業団地にも工場を建てました。
 ものづくりの拠点が国内から海外へシフトしていくのに合わせて少しずつ海外へ展開していき、現在は中国、タイ、日本の3か国で工場が稼働しています。 
 様々なニーズにお応えしながら高い精度の部品を供給できるよう、日々、技術を磨いています。

身近な製品を支える確かな技術力

-いろいろなソニー製品に御社の部品が使われていますね。

 ウォークマンの開発にあたり、持ち運べるサイズにするため小さい部品が必要となり、縁あってソニー株式会社さんと取引をさせていただくことになりました。ウォークマンは、カセットテープから、CD、MD、ネットワークへと発展してきましたが、歴代の部品を作ってきました。
 その後も、ビデオカメラやデジタルカメラ、ペット型ロボットのほか、ゲーム機の本体やコントローラーも、初代から、ポータブルのものも含め、歴代の部品を作らせていただいています。
 1000分の3ミリの精度保証をプラスチック部品で実現するというのは非常に難しいことなので、そういった部分を評価していただいているのだと思います。

オリジナルの技術で高品質・低コストを実現

-独自の技術にはどのようなものがありますか。

 プラスチック部品の成形に、オリジナルで開発した「カセット金型」を使用しています。一般的な金型と比べ、体積や重量が約80%も削減でき、手で持ち運ぶことができるので、成形機への取り付けや交換などの作業をスムーズに行えます。また、金型自体を製作する時間が短縮でき、費用も抑えられます。このようなメリットがあり、かつ、品質は全く遜色のないものを作ることができます。
 また、成形品は一定のサイクルで金型から連続で取り出すのですが、金型を小型化することによりハイサイクルを実現しており、短期間・低価格での供給を可能にしています。
 さらに、金型の中にある、射出成形機から成形品になる部分までをつなぐ、溶けたプラスチックが流れていく道をランナーというのですが、このランナーの小型化に努めています。ランナー部分に残ったプラスチックは廃棄しますので、ランナーが小さいほど無駄になる材料を減らすことができます。
 これらの技術により、短期間で低価格ながら、高い品質の部品を供給することができます。

小さな部品に大きな付加価値を

-非常に精密な部品を作っていらっしゃるんですね。

 付加価値の高いものを作ろうと常に考えていますので、特に精度の高いものや少量のものを積極的に受注しています。
 主力であるカメラ関連の部品は、カメラ本体だけでなく交換レンズの部品も成形しています。非常に精密な部品ですが、精度の高いものを供給できることが弊社の強みです。
 また、完成した部品を測定するため様々な測定器を揃えているほか、プラスチックは温度によって寸法が変化するので、室温を管理し、一定の温度を保って測定するようにしています。これにより、1ミクロン単位の部品でも、精度を高めることができます。

金型製作から成形量産までワンストップで対応

-御社の強みの秘訣はどこにありますか。

 金型の製作と部品の成形は別々の業者が行うのが一般的ですが、弊社ではワンストップで対応することができます。これにより、弊社の特徴であるハイサイクル・小ランナーを活かすための道具として最適な金型を作り、お客様に、よりご満足いただける部品を供給することが可能になります。
 また、お客様からの要望に合わせ、どのような金型を作るかを提案するなど、開発から関わらせていただくこともあります。
 成形だけでなく、金型だけでもなく、さらにお客様がどのような考えで商品を作りたいかということまで、すべて理解していないと良い物を作ることはできないと考えています。

より幅広い分野への挑戦

-今後、力を入れていきたい分野について教えてください。

 ここ数年、車の電動化や安心・安全の需要の高まりにより、新しい部品が必要になってきたことから、車載関連の部品に力を入れています。具体的には、車間距離のセンサー取付部や、電気自動車のバッテリーと充電器をつなぐ部分、車載カメラなどの部品を受注しています。
 また、内視鏡など医療現場で使われるカメラに弊社のカメラ部品の技術を応用したり、住宅の電子ロックの部品を受注するなど、新たな分野、これから需要が伸びそうな分野に、積極的に取り組んでいます。
 作り方はもちろん、材料の特性や金型の構造など、複合的な知識や技術がないと実現できないものばかりです。社員たちが色々なことに果敢にチャレンジしてくれますので、頼もしい限りです。

集合写真
本日は、ありがとうございました!

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電話:0480-22-1111 Eメール:[email protected]
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