外来種について
更新日:2024年10月31日
外来種とは
外来種とは、もともとこの地域にいない生物が、ほかの地域から人為的に持ち込まれた生物のことを指します。現在、日本に生息する外国原産の外来種は約2,000種に達しています。
また、外来種のなかで、生態系等への被害を及ぼしている又はそのおそれがあるものについては、環境省・農林水産省が「生態系被害防止外来種リスト(約430種)」を作成し、被害等の防止を図っています。
さらに、生態系等への被害を及ぼしている又はそのおそれがあるものの中で、「外来生物法(特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律)」で指定されたものを特定外来生物と呼び、約140種の動植物が指定を受けています。
特定外来生物とは
明治時代以降に日本に入り込んだ外来生物のうち、外来生物法により、生態系などに被害を及ぼすものとして指定された生物です。
外来生物法では、特定外来生物に指定された生物を飼育・栽培・保管・運搬・販売・譲渡・輸入・野外に放つなどを原則禁止しており、違反すると罰則があります。
外来種の問題点
捕食 | もともとそこに生息していた動物や植物を食べてしまいます。 | アライグマ、ブラックバスなど |
---|---|---|
競合 | 同じような食物や生息環境を持っている在来の生物から、それを奪い、駆逐してしまいます。 | オオキンケイギク、アメリカオニアザミなど |
交雑 | 近縁の種同士で交配が起こり、雑種が生まれていしまいます(遺伝子の汚染)。また、種としての純血と、病気などに対する抗体が失われるおそれがあります。 | タイリクバラタナゴ、セイヨウタンポポなど |
感染 | それまでその場所に存在しなかった他の地域の病気や寄生性の生物を持ち込む可能性があります。 | アライグマ、ネッタイシマカなど |
生態系への影響 | 在来の野生生物の減少や絶滅、地域の植生の変化などを引き起こします。 |
---|---|
人の生命・身体への影響 | 本来その地域や国に存在しなかった病気の発症と感染。 |
農林水産業への影響 | 野菜や木材などの質や生産量の低下。漁獲量の減少。 |
外来種被害防止のために
外来種被害を予防するために、環境省では『外来種被害予防三原則』を提唱しています。
入れない | 悪影響を及ぼすおそれのある外来種を自然分布域から非分布域へ「入れない」。 |
---|---|
捨てない | 飼養・栽培している外来種を適切に管理し、「捨てない」(逃がさない・放さない・逸出させないことを含みます)。 |
拡げない | 既に野外にいる外来種を他地域に「拡げない」(増やさないことを含みます)。 |
注意が必要な外来種
〈動物〉-animalia-
1.アカボシゴマダラ(特定外来生物)
【学 名】Hestina assimilis
【分 類】昆虫綱 チョウ目 タテハチョウ科
アカボシゴマダラ属
【原産地】ユーラシア大陸東部及び周辺島嶼
【侵入地】日本では、1995年に埼玉県で初めて確認され
ました。その後、目撃が散見され、現在では
関東の全域に定着していると考えられ、その
周辺県でも目撃情報があります。移入は放蝶
ゲリラによるものとも考えられています。
【特 徴】体長は40~53mm、黒地の翅に白の斑紋が
あり白黒の縞模様に見えます。孵化時期によ
り外見が異なり、春型は黒色部分が少なく全
体的に白く見え、夏型は後ろ翅の後部に赤い
斑紋を持ちます。
【生 態】繁殖期は5月から10月となり、少なくとも年
3回発生時期があります。繁殖力が強く在来
の蝶の生息場所や飼を奪うおそれがあります。
2.アカミミガメ(条件付き特定外来生物) ※特にミシシッピアカミミガメ
【学 名】Trachemys scripta elegans
【分 類】爬虫綱 カメ目 ヌマガメ科
アカミミガメ属
【原産地】アメリカ合衆国南部からメキシコ北東部の
国境地帯
【侵入地】日本には、1950年代にアメリカからの輸入
が始まり、1960年代からは野外での生息が
確認されています。現在では主要な島嶼部
を含む日本全国で定着が確認されています。
【特 徴】体長は最大で28cm、ゆるやかなドーム状で、
背甲には弱い1本の隆条がある.背甲の後縁
には弱い鋸歯がある.頭部の両側に橙赤色の
斑紋が目立つ。雄はしばしば黒化し、全身が
まっ黒になる。
【生 態】多様な水域、底質が柔らかく、水生植物が繁
茂する、日光浴に適した陸場の多い穏やかな
流れを特に好みます。淡水カメ類との飼料生
物の競合や水動植物の補色により生態系を損
なうおそれがあります。
3.アメリカザリガニ(条件付き特定外来生物)
【学 名】Procambarus clarkiiProcambarus clarkii
【分 類】甲殻綱 十脚目 アメリカザリガニ科
アメリカザリガニ属
【原産地】米国南部、ミシシッピ川河口周辺の湿地
【侵入地】日本には、1927年に食用ウシガエル養殖用
の餌としてアメリカ、ニューオリンズの業者
から輸入されました。その後養殖場から脱走
した個体が繁殖していき、現在では全国に定
着しています。
【特 徴】体長10~15cm程度、若齢個体は全体が淡褐
色から黄褐色、成熟した個体は赤色から赤褐
色をしています。大きなハサミになっている
前脚を有しています。
【生 態】野外に生息する個体の寿命は12カ月未満程度
で、湿地、水田やその周辺に生息します。高
水温・低酸素・水質汚染に耐性を持ち、劣悪
な水環境であっても定着し、増殖します。水
草や水中生物などを食べることによる生態系
の破壊や水質の悪化のおそれがあります。
4.アライグマ(特定外来生物)
【学 名】Procyon lotor
【分 類】哺乳網 食肉目 アライグマ科 アライグマ属
【原産地】北米から中米
【侵入地】日本では全国的に分布しています。1960年
頃に愛知県犬山市の動物園から脱走したアラ
イグマが野生化したのがはじまりと考えられ
ています。
【特 徴】頭胴長40~60cm、尾長20~40cm、体重4
~10kgで灰褐色の毛色をもち、目の周りから
頬にかけて黒い斑紋があります。尾には4~
10本ほどの黒い横縞があるのが特徴です。
【生 態】夜行性、単独性であり、行動圏は1~3kmの
範囲です。なわばりは持たず、泳ぎや木登り
が得意で立体的な行動をとります。食性は雑
食性で、夏は動物質、秋は植物質を多く摂取
します。環境適応力と繁殖力が高く、全国的
に広まった大きな要因となっています。
5.ウシガエル(特定外来生物)
【学 名】Rana catesbeianaRana catesbeiana
【分 類】両生綱 無尾目 アカガエル科
アメリカアカガエル属
【原産地】アメリカ合衆国東部・中部、カナダ南東部
【侵入地】日本には、1918年にアメリカ、ニューオリ
ンズの業者から食用として輸入されました。
その後も国内外での移動が行われ、その過程
で脱走した個体が繁殖していき、現在では全
国に定着しています。
【特 徴】体長は11cmから18cm、体色は緑色から褐色
まで様々で、虎斑模様が入る個体が多く見ら
れます。また、夜行性で「ウオーウオー」と
いう太い鳴き声が特徴的です。
【生 態】河川や池沼などの水辺で通年で確認されます。
肉食性で、口に入る大きさの生物は何でも食
べる傾向があり、繁殖力も強いことから、在
来生物の捕食や他生物との飼料生物の競合で
生態系を損なうおそれがあります。
6.カミツキガメ(特定外来生物)
【学 名】Chelydra serpentina
【分 類】爬虫綱 カメ目 カミツキガメ科
カミツキガメ属
【原産地】カナダからエクアドルにかけての
アメリカ大陸
【侵入地】日本では、1960年代にアメリカから愛玩用
として輸入されたものが遺棄され、繁殖した
と考えられています。千葉県印旛沼付近に定
着しているとされる他、全国的に目撃が確認
されています。
【特 徴】体長は最大で50cm、体重は最大で30kgにも
なる大型のカメです。首が長く伸び頭が大き
いこと、尻尾は長く突起があること、甲羅の
後部がギザギザとしていることや爪が鋭いこ
となどが特徴です。
【生 態】河川・湖沼・水路・湿地などの水辺に生息し
ています。基本的には夜行性で、水中で生活
していますが、繁殖期の5月から9月に陸に上
がっている間は攻撃性が高く、顎の力が強い
ため、人体を噛み千切られるおそれがありま
す。また、在来生物の捕食や他生物との飼料
生物の競合で生態系を損なうおそれがありま
す。
7.クビアカツヤカミキリ(特定外来生物)
【学 名】Aromia bungii
【分 類】昆虫網 コウチュウ目 カミキリムシ科
ジャコウカミキリ属
【原産地】南米
【侵入地】日本では、2012年に愛知県で最初に発見さ
れ、以降各都府県へと生息域が拡大していま
す。完全な防除は難しく、現在ではいくつか
の都府県にて既に定着していると考えられま
す。
【特 徴】体長22~38mm、体全体は光沢のある黒色、
前胸背板は赤色で側面に頑丈なとげ状の瘤を
一対もちます。雄の触角は雌よりも長く、体
長の2倍近くあります。 また、海外では前胸
背板が黒色の個体も確認されています。
【生 態】幼虫の時期に、サクラ、ウメ、モモ、ナシな
どのバラ科樹木の内部を食い荒らし、場合に
よっては寄生した樹木を枯死させます。1~3
年1化性の幼虫で、樹木内部で成長し、サナ
ギとなり、6月から7月に成虫として発生し
ます。
繁殖力が非常に強く、1匹の雌は一度に100~
300個程の卵を産むことが確認されています。
8.セアカゴケグモ(特定外来生物)
【学 名】Latrodectus hasselti
【分 類】クモ綱 クモ目 ヒメグモ科 ゴケグモ属
【原産地】オーストラリアと考えられている。
【侵入地】日本では、1995年に大阪府高石市で初めて
確認され、以降殆ど全国で確認されていま
す。一部の県では定着も確認されています。
【特 徴】雌の体長は7~10mm、雄は4~5mmでど
ちらも腹部に赤い砂時計上の模様を持ちま
す。また、雌のみ人体に有害な神経毒を有し
ます。
【生 態】成虫は通年で確認されており、繁殖は真夏に
行われるとされています。性格は温厚で攻撃
性はありませんが、雌は牙に神経毒を有し、
噛まれると最悪の場合死亡する恐れがあり
ます。
(日本国内での死亡例は報告されていません)
9.ツヤハダゴマダラカミキリ(特定外来生物)
【学 名】 Anoplophora glabripennis
【分 類】昆虫綱 コウチュウ目 カミキリムシ科
ゴマダラカミキリ属
【原産地】大陸中国(香港含む)~朝鮮半島
【侵入地】日本では2002年に神奈川県横浜市に出現
したが2004年9月までに防除されました。
その後連続的な確認はされておりませんで
したが、2021年に兵庫県神戸市六甲アイ
ランドで定着が確認され、以降生息域が拡
大しています。
【特 徴】体長20~35mm、体全体は光沢のある黒
色で、上翅に不規則な白色~青色の斑紋を
持っています。また、在来のゴマダラカミ
キリと酷似しています。
【生 態】成虫は5月から10月に出現し、雌は樹木に
穴を開けて産卵します。孵化した幼虫は、
トチノキ、カツラ、アキニレなど様々な樹
木の内部を食い荒らし、樹木を枯死させる
おそれがあります。
10.ヒアリ(特定外来生物)
【学 名】Solenopsis invicta
【分 類】昆虫網 ハチ目 アリ科 トフシアリ属
【原産地】南米
【侵入地】平成29年5月26日に兵庫県尼崎市で中国・広
東省広州市の南沙港から出航した貨物船内の
コンテナの内部で初めて確認されました。現
在において国内での定着は確認されておりま
せん。
【特 徴】体長2.5mm~6mm、体色は茶褐色で腹部が
暗色です。働きアリは多型を示し、大きさに
連続的なばらつきがあります。腹部の末端に
は毒針があり、刺されると火傷のような激し
い痛みを生じ、アレルギー反応(アナフィラ
キシーショック)によって命の危険がありま
す。
【生 態】亜熱帯から暖温帯に生息し、草地などの開け
た環境を好みます。攻撃性が強く、巣などが
刺激された場合は、多数のアリが一斉に攻撃
してくるおそれがあります。食性は雑食性で
節足動物、小型脊柱動物、樹液、花蜜等をエ
サとしています。アメリカでは公園で多く確
認されており、縁石沿いを好んで巣を作る習
性も確認されています。
11.マスクラット
【学 名】Ondatra zibethicus
【分 類】哺乳綱 ネズミ目 ネズミ科
マスクラット属
【原産地】北米
【侵入地】日本には、戦前に航空機パイロットの毛皮用
として輸入され、養殖・飼育していたが、戦
後野外に放たれ、江戸川を中心に野生化、増
殖した。
【特 徴】一般的に黒、黒褐色または茶色の短く密な毛
が生えている。また後ろ足には細かい毛が密
生しており、反対に尾には殆ど毛がない。
体長は約30cmで尾長は約20cm程度。
【生 態】河川や湿地、沼地などに生息しており、水
面に巣を作る。水生植物の食害により生体系
を損なうおそれがあります。また、国外では
堤防を決壊させたという被害も報告されてい
ます。
〈植物〉-plantae-
自宅の敷地内などで外来植物を見つけた場合は、駆除のご協力をお願いします。
1.アメリカオニアザミ
【学 名】Cirsium vulgare
【分 類】双子葉植物綱 キク目 キク科 アザミ属
【原産地】ヨーロッパ
【侵入地】日本では1960年代に北海道で確認され、 北
海道から四国に分布しています。南北アメリ
カ、アフリカ南部、オーストリアでも外来種
として定着しています。
【特 徴】高さ50~150cm程度の越年草または短命な多
年生草本で、茎葉に鋭い棘を持っています。
花期は7月から10月頃です。
【生 態】路傍、河川敷、畑地などに生育します。繁殖
力が強く在来の野草の生息場所を奪うおそれ
があります。
2.アレチウリ(特定外来生物)
【学 名】Sicyos angulatus
【分 類】双子葉植物綱 ウリ目 ウリ科
アレチウリ属
【原産地】北アメリカ
【侵入地】日本では、1952年に静岡県清水港で確認さ
れ、ほぼ全国に分布しています。南アメリ
カ、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オセ
アニアでも外来種として定着しています。
【特 徴】長さ数m~十数m程度のつるを伸ばす一年生
草本で、黄白色の花をつけます。花期は8月
から10月頃です。土壌や樹木、電柱等を覆う
ように繁殖します。
【生 態】路傍、河川敷や畑地等の日当たりも土壌環境
も良い場所に生息します。繁殖力が強く在来
の野草の生息場所を奪うおそれがあります。
3.オオカワヂシャ(特定外来生物)
【学 名】Veronica anagallis-aquatica
【分 類】双子葉植物綱 シソ目 オオバコ科
クワガタソウ属
【原産地】ヨーロッパ~アジア北部
【侵入地】日本では、1867年の神奈川県での目撃記録が
最初となっています。現在の分布等について
は不明です。
【特 徴】高さ30cm~1m程度の多年生草本で、淡紫色
~白色の花を多数つけます。花期は4月から
9月頃です。
【生 態】水路、河川、湿地等の日当たりの良い水辺に
生息します。在来の野草の生息場所を奪うおそ
れがあります。また、在来の近縁種と交雑し遺
伝的錯乱を起こすおそれがあります。
4.オオキンケイギク(特定外来生物)
【学 名】Coreopsis lanceolata
【分 類】双子葉植物綱 キク目 キク科 ハルシャギク属
【原産地】アメリカ合衆国中部・南東部
【侵入地】日本では全国に分布しています。オーストラ
リアでは侵略的な外来種の一つとされていま
す。
【特 徴】高さ30~50cm程度の多年生草本で、花期は
5月から7月頃です。
【生 態】路傍、河川敷、線路際、海岸など日当たりの
良い場所に生育します。強靭で繁殖力が強く
在来の野草の生息場所を奪ってしまいます。
5.オオフサモ(特定外来生物)
【学 名】Myriophyllum aquaticum
【分 類】双子葉植物綱 ユキノシタ目
アリノトウグサ科 フサモ属
【原産地】ドイツ
【侵入地】日本では、1920年頃に兵庫県須磨寺の池で
確認され、ほぼ全国に分布しています。北ア
メリカ,南ヨーロッパ,アフリカ,アジア,
オセアニアにでも外来種として分布していま
す。
【特 徴】全高1m程度の多年生の抽水植物で、10cm
~30cm程の地上茎を水面から出します。種
子を持たず、千切れた茎の断片などから再生
するように繁殖し、水面を覆います。
【生 態】池沼,溜池,河川,水路などに生育します。
繁殖力が強く在来の水草の生息場所を奪うお
それがある他、水質の悪化、水流阻害を引き
起こすおそれがあります。
6.オオブタクサ
【学 名】Ambrosia trifida
【分 類】双子葉植物綱 キク目 キク科 ブタクサ属
【原産地】北アメリカ
【侵入地】日本には、1952年に静岡県清水港で初めて
確認され、戦後に生息域を伸ばし、現在では
沖縄を含む殆ど全国に定着しています。
【特 徴】高さ50cmから最大で3m程になる一年生草本
で、7月から9月にかけて細長い穂状の花をつ
けます。この花が花粉症の原因となるブタク
サ花粉を飛散させています。茎は分岐しなが
ら成長し、掌状の大きな葉をつけます。
【生 態】河川敷や農地など比較的土壌のよい土地で更
に湿った所に生息します。繁殖力が多少強く、
在来生物の生息場所を奪うおそれがあります。
また、花がつくと花粉を大量に散布し、花粉
症による健康被害をもたらします。
【コラム】ブタクサという名前を聞くと、花粉症のイメ
ージが強く、なんとなく黄色い花をつけてい
るような姿を思い浮かべる方も多いと思いま
すが、実際には全体が緑色の地味な見た目を
しています。
上記のイメージから、下記のセイタカアワダ
チソウと勘違いされることもありますが、あ
ちらは花粉を飛ばしませんので、花粉症の方
はこちらの緑の植物にご注意ください。
また、ブサクサとの関係ですが、形態に多少
の違いはありますが似偏った性質を持ます。
背丈が大きく日光を遮ることからオオブタク
サの方が勢力は優勢です。
久喜市内においては、見た目が地味というこ
ともありますが、目立った繁茂は確認されて
おりません。
7.セイタカアワダチソウ
【学 名】solidago altissima
【分 類】双子葉植物綱 キク目 キク科
アキノキリンソウ属
【原産地】北アメリカ
【侵入地】日本には、1900年代頃に観賞用や蜜源として
輸入されました。その後、戦後に分布が拡大
し、現在では殆ど全国に定着しています。
【特 徴】高さ1mから最大で4.5m程になる多年生草本
で、8月末から11月頃に濃黄色の花を付けま
す。下の方では枝分かれが殆どなく、まっす
ぐ伸びた茎の先で花序は円錐形に伸びます。
【生 態】河川敷や農地等比較的土壌環境のよい場所に生
息しています。多少繁殖力が強く、在来植物の
生息場所を奪うおそれがあります。
一方で蜂蜜の供給源や鳥類の生息場所として機
能している側面もあります。
【コラム】この植物を見て、ブタクサだと勘違いされること
も多いですが、二つの植物を見比べると容易に区
別が可能です。
尚、こちらは黄色くふわふわとした花をつけます
が、花粉を飛ばすことはなく、花粉症による人体
への健康被害は確認されておりません。
その他の特徴として、植物の成長を阻害するアロ
レパシーという現象を引き起こすことが知られて
いますが、実はその影響はあまり強くなく、自然
環境では然程機能しないようです。
元々、観賞用植物だったということもあり、秋の
雑草たちの中で一際目立つ様相です。久喜市内に
おいて、秋から冬にかけて背丈の高い黄色い花を
見かけたら殆どセイタカアワダチソウと考えてよ
いでしょう。
8.ナガミヒナゲシ
国立環境研究所・侵入生物DBより引用
【学 名】Paoaver dubium
【分 類】双子葉植物 キンポウゲ目 ケシ科 ケシ属
【原産地】ヨーロッパ地中海沿岸
【侵入地】日本では1960年代に東京で確認され、 全国
に分布しています。南北アメリカ、アジア、
北アフリカ、オーストリアでも外来種として
定着しています。
【特 徴】高さ20~60cm程度の一年草で、赤から朱赤
色の花を咲かせます。 花期は4月から5月頃
です。
【生 態】路傍、河川敷、畑地などに生育します。繁殖
力が強く、周辺の植物の生育を妨げる物質を
根や葉から放出する(アレロパシー)ことか
ら、在来の野草の生息場所を奪うおそれがあ
ります。
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