市指定 銅造阿弥陀如来立像
更新日:2024年4月1日
問い合わせ先:文化振興課文化財・歴史資料係
銅造阿弥陀如来立像(どうぞうあみだにょらいりゅうぞう)
種別
彫刻
指定年月日
昭和52年9月8日
所在地
久喜市上川崎407
所有者(管理者)
正蓮寺
概要
銅造阿弥陀如来立像は、正蓮寺の本尊として今日に伝わっています。
高さは23.0センチメートル、重さは1.19キログラムあり、両手先より先を除いて、頭部と体部は一体で鋳造されており、両手はそれぞれ別に蝋で付けられています。
また、像の背面には「奉作立 念佛本尊阿弥陀如来 願主 武蔵国長井庄目沼郡坂木神左衛門 元亀三年壬申十月吉日」の陰刻銘があり、戦国時代の元亀3年(1572)10月に長井庄目沼郡(現熊谷市妻沼付近)の住人坂木神左衛門が願主となって造立したものであることがわかります。
「念仏本尊」とあることから、当初は坂木氏の個人的な礼拝仏であったようですが、正蓮寺に伝わり本尊となった経緯は不明です。
正蓮寺は戦国時代、古河公方足利氏の家臣で幸手城主の一色直朝が開基した寺院と伝えられています。仏像が造られた年代と開基の時代は重なりますが、一色氏と坂木氏との関係は詳らかではありません。
当時武田氏が久喜市周辺に乱入するなど最前線にあたっていたことから、戦乱のさなか願主の坂木氏が平安を願い造立したものとも考えられます。
この阿弥陀如来像は、戦が続く世の中で一時の平安を願った人々の信仰を現在に伝えています。
銅造阿弥陀如来立像
『広報くき』連載「久喜歴史だより」
第18回 銅製阿弥陀如来立像(どうせいあみだにょらいりゅうぞう)
参考文献
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