第59回 伊勢参宮(いせさんぐう)の記念碑 伊勢神徳(しんとく)之碑
更新日:2018年7月25日
「一生に一度はお伊勢参(いせまい)り」といわれるように、三重県伊勢市の伊勢神宮(いせじんぐう)に参拝するお伊勢参り(参宮)は、江戸時代後半の庶民にとってたいへん人気がありました。明治時代になると交通機関の発達などに伴い、さらに広く参宮が行われるようになっていきました。
しかし、参宮には多額の費用を要するため、伊勢講(いせこう)という仲間を募り、旅費を積み立てて交代で参宮を果たしました。参宮を終え帰郷すると、講中(こうちゅう)ではこれを記念して地元の神社に記念碑などを奉納しました。これらは今でも市内各所の神社で見ることができます。ここでは一例として栗橋地区の碑を紹介します。
栗橋地区佐間(さま)の八幡神社には、伊勢講にかかわる5基の記念碑があります。古い順から明治16年(1883)、同23年(1890)、同27年(1894)、大正3年(1914)、同14年(1925)に建てられました。
なかでも明治16年の「伊勢神徳之碑」には、伊勢神宮を参拝しようと、村人60人余りで磨光社(まこうしゃ)という講を組織して積み立てを行い、明治16年3月に神宮参拝を果たしたことや、伊勢の神様の神徳に報いるために碑を建てようとしたことなどが記されています。
郷土資料館では、平成28年10月22日(土曜)から12月25日(日曜)にかけて、第7回特別展「社寺参詣(さんけい)と巡礼(じゅんれい)の旅―久喜の信仰―」を開催します。伊勢講などの社寺参詣の旅を手がかりに、当時の信仰について紹介しますので、ぜひご覧ください。
伊勢神徳之碑
所在地
佐間575
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