第83回 祈り、伝え、舞う 久喜の三頭獅子舞(さんとうししまい)
更新日:2018年12月3日
日本の代表的な民俗芸能である獅子舞は、主に厄除(やくよ)けや雨乞(あまご)いなどを目的に行われています。市内では除堀(よけぼり)・中妻(なかづま)・八甫(はっぽう)・西大輪(にしおおわ)・古久喜(こぐき)・吉羽(よしば)・小林(おばやし)の7地区に獅子舞が伝わっています。市内の獅子舞は舞手(まいて)が1つの獅子頭をつけて舞い、獅子3頭(雌(めす)の獅子1頭と雄の獅子2頭)が1組となって舞を行います。1つの獅子に2人以上が入って舞を行う「2人立ちの獅子舞」に対して、これらの獅子舞は「1人立ちの三頭獅子舞」などと呼ばれます。獅子たちは笛や太鼓の演奏に合わせて舞いますが、その際に竹をすりあわせる楽器「ささら」が演奏されることがあります。地元ではこの楽器の名前にちなんで、獅子舞のことを「ささら」と呼ぶこともあります。
獅子舞には地区によってさまざまな舞の演目があり、それぞれに込められた物語や意味があります。例えば、「雌獅子(めじし)隠し」という演目では、1頭の雌の獅子をめぐって2頭の雄の獅子が争うという物語にそって舞が行われます。また、「辻(つじ)切り」、「辻固め」などと呼ばれる舞では、地域への入口となる辻で舞や棒術が行われます。これには地域の厄をはらい、安堵(あんど)を祈願する意味が込められています。
久喜市立郷土資料館では、こうした市内の獅子舞について紹介する特別展「祈りと願い 彩る獅子―久喜市の獅子舞展―」を10月10日(水曜)から12月23日(祝日)にかけて開催します。また、10月21日(日曜)には中妻の千勝(ちかつ)神社で「中妻の獅子舞・棒術」が行われます。資料館や神社にお越しになって、獅子舞の伝統や文化に触れてみませんか。
中妻の獅子舞・棒術
所在地
郷土資料館(鷲宮5-33-1)
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教育部 文化振興課
〒340-0295 久喜市鷲宮6丁目1番1号
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